2018年、懐石海のおいしさを食べた猫17匹が吐血したという事件がありました。
該当ブログは、脅迫コメントが相次いで削除されたとのことです。
(企業イメージが悪くなって株価が下がったらどうしてくれるなど)
この事件をまとめると、
- 保護猫活動をされている方の一部の猫(懐石をあげた猫)が17匹も血を吐くことになった
- 懐石をあげてない猫には症状が出ていない
- 購入したドラッグストアによると、同様の連絡を他にも1件受けていた
- メーカーで調査したところ「問題ない」との結果
- しかし、不安になってメーカーに問合せした人にはこの件を隠し「懐石でそのようなクレームがきたことはない」と言ってるという話もある
なかなか不安になる話ですね。
今回はこの件についての考察をしたいと思います。
キャットフード、懐石で吐血した真相と安全性
そもそもキャットフードで吐血することはあるのか
どんなキャットフードでも、猫の胃腸の調子が悪かったりすると食べた直後に吐いたりしちゃうことはあります。
人間でも風邪がひどくて食べたものを吐いたりすることはありますよね。
ただ、吐血というのはそうそうありえません。
17匹の被害にあった猫たちは、順調に回復しているそうです。
ということは成分に問題があったというよりは、キャットフードに含まれているカニカマなどの硬いもので口の中を切ったりしたということも考えられます。
かにかまを撮影してみました。
鋭い角があります。
そしてたしかに硬い。
かつおぶしも撮影してみました。
これはかなり尖っていて、ちょっと危ない気もする…。
しかし、発売元の日清ペットフードでは40匹の猫たちで実験してるとのことなので、もし素材が固くて口の中を切るとしたらそれはそれですぐに問題発覚しているはず…。
でもクレームを隠してるという話もあるので素直に「キャットフードは悪くなかった」とも思えないです。
広範囲に問題があるとすれば、SNSで拡散される可能性が高い
もし懐石キャットフードのすべてに問題があるとすれば、企業がどれだけクレームを隠してもTwitterなどでまたたく間に拡散されます。
懐石に関するツイートを探してみましたが、とくに「わたしの家の猫も懐石を食べて血を吐いた!」というツイートは見当たりませんでした。
つまりこれは、
- ごく少量の懐石キャットフードにだけ問題があった
- 販売店の保管方法に問題があった(ずさんな管理で袋に穴があいていたとか)
- キャットフードには問題はなかった
この3つのうちのどれかということになりそうです。
懐石シリーズは袋が二重になってることもあり、保管方法が悪かったということはなさそう。
そしてごく少量のロットにだけ問題があった場合、企業としては…隠し通すという選択肢をとる可能性はないとは言えません。
懐石を食べた猫たちの食べっぷりは良いのか
この問題を知る前に、懐石を猫たちに食べてもらっていました。
このときは特に吐血などの問題はなかったです。
ただ、食べっぷりは良かったかと言うとちょっと微妙だったかも…。
実際に食べたときの動画や詳細レビューはこちらから見れます。
懐石2dish 枕崎のかつお節ペア
- 価格は安い
- かにかまは好みが分かれた
- 着色料でカラフル
総合評価(5点満点) | 1.5点 |
原材料の良さ・こだわり | 1.5点 |
食いつきの良さ | 2点 |
対象年齢 | 全年齢 |
主原料 | 穀類(とうもろこし/中白糖など) |
その他の原料 | ミートミール、チキンミール、フィッシュミール等 |
100gあたりのカロリー | 340g |
100gあたりの価格 | 76円 |
原産国 | 日本 |
懐石の成分は安全なのか
懐石の主成分は穀類です。
穀類とは、とうもろこしやコーングルテンミール、小麦粉などになります。
小麦粉とかが入ってるのは猫には毒だ!という方もいらっしゃいますが、穀類自体は少量なら問題ありません。
ただし猫は肉食動物なので、大量の穀類が入っていると消化器官に負担がかかってしまいます。
あまり猫にとって積極的にとっていい食材とはいえません。
そして穀類がどれだけ入っているかという割合も表示されていないので、実際に猫が食べてる穀類の量がどれくらいかは飼い主は知るすべがないのです。
チキンミール、ミートミールの内容は企業も把握できてない可能性
ミートミールというのは肉を粉状にしたものです。
ミートミールの原材料は、多種類の哺乳動物が原料となるためどんな動物が主原料なのかわかりません。
チキンミールは、鳥のくちばし、羽根、内蔵、骨など人間が食べない部分もそのまま使用して粉末状にしたものになります。
ミールの品質はピンキリで、それを消費者が知るすべはないのがちょっと気になるところです。
ミールや穀類の問題は、懐石だけじゃなくてほかのキャットフードでもよくある話
スーパーやホームセンターで売られているキャットフードの原材料を見てみると、ほとんどのものにミール系や穀類が入っているがわかると思います。
日本はペット後進国なこともあり、そこらへんの規制は緩いんですよね。
そしてそれを求めているのは、安いキャットフードが欲しい飼い主です。
キャットフードでよく「まぐろ味」や「ささみ味」とありますが、実際は穀類にフィッシュパウダーやミールなどで味付けしたものが大半です。
まぐろ自体はほぼ含まれてないことを知らないで買ってる飼い主も多いんじゃないでしょうか。
大切なのは、飼い主が原材料をしっかりと把握すること
ぼくらが普段食べてるものは、たいてい原材料がわかるものですよね。
からあげは鳥の肉を使ってるし、カツ丼は豚の肉を使っています。
それがキャットフードになると、なんの肉が入ってるのか、どれくらい入っているのかがまったくわからなくなります。
猫を家族と考えてる方にとっては、これはちょっと気にしなければいけない問題です。
もちろんキャットフードの中には、ヒューマングレード(人が食べるような食材)で猫に合わせたブレンドをしているものもあります。
そういったキャットフードはもちろん普通のキャットフードよりも高いですが、1日あたり数十円くらいあがる程度です。
猫に良いものを食べさせたいのか、安いキャットフードを食べさせてその分、自分のスイーツ代にするかは人それぞれ。
ぼくは…猫に良いものを食べさせつつ、自分もいいものを食べたいと思います!笑
ちなみに食材が良くてやたら高くないキャットフードはこれらがいいかも。
ジャガー キャットフード
- 8匹の猫たちに食べてもらった結果、みんなに大好評で最高の食いつき
- 動物性タンパク質が非常に多く、猫の本能に訴えかける感じ
- 主原料はチキン、カモ、サーモン、マス
総合評価(5点満点) | 4.9点 |
原材料の良さ・こだわり | 4.8点 |
食いつきの良さ | 5点 |
対象年齢 | 全年齢 |
主原料 | 骨抜きチキン生肉、カモ生肉、乾燥チキン、生サーモン、生マスなど |
その他の原料 | じゃがいも、卵、さつまいもなど |
100gあたりのカロリー | 383.5g |
100gあたりの価格 | 約285円(定期購入で安くなる) |
原産国 | イギリス |
モグニャン キャットフード
- 原材料の63%が白身魚
- 魚の匂いがかなり強く、かつお節系の匂いが好きな猫におすすめ
- グレインフリー(穀物なし)で消化にも良い
総合評価(5点満点) | 4.2点 |
原材料の良さ・こだわり | 4.5点 |
食いつきの良さ | 4.0点 |
対象年齢 | 全年齢 |
主原料 | 白身魚 |
その他の原料 | りんご、かぼちゃ、クランベリー、さつまいも等 |
100gあたりのカロリー | 365キロカロリー |
100gあたりの価格 | 約264円(定期購入で更に安くなる) |
原産国 | イギリス |
グランツ キャットフード
- なかなかいい食いつきを見せたキャットフード
- 天然素材だけなのに香りがよく、猫たちがすぐにやってくる
- 素材の73%がチキンとサーモン
総合評価(5点満点) | 4.9点 |
原材料の良さ・こだわり | 4.8点 |
食いつきの良さ | 5点 |
対象年齢 | 全年齢 |
主原料 | チキンとサーモン |
その他の原料 | さつまいも、じゃがいも、サーモンオイル等 |
100gあたりのカロリー | 375g |
100gあたりの価格 | 約233円(定期購入で安くなる) |
原産国 | イギリス |
これらのキャットフードは、どれも原材料ははっきりと明記されていて安心できるものになっています。
まとめ:懐石で起こった問題は、ほかのキャットフードでもありえる話。原材料をしっかり確認して買おう
吐血した事件に関して、ぼくの見解は「原因が不明なので懐石が絶対にダメとはいいきれない。しかし原材料に不安があるのも事実で、それはほかの多くのキャットフードも同じ」となります。
これを期に、ふだん猫に食べさせてあげてる食事がいったいどんなもので作られているのか、原材料を確認してみましょう。
よくわからないものばかりだったりしたら、ホントにそれでいいのか今一度考えてみてください。
猫は、匂いがよければ食いつきもわりと良かったりします。
そして匂いは人工香料でなんとかなってしまうものなので、猫に食材の良し悪しがすべてわかるわけではありません。
(猫によってはフレッシュな魚を使ってるキャットフードじゃないと食べないコもいるけど…)
原材料をしっかりと確認して気をつけてあげることができるのは、飼い主だけなのです。