ホームセンターで売ってるキャットフードのほぼすべてを購入して、それぞれの大きさ・形状を比較してみました。
猫たちにもそれぞれ試食をしてもらってどれが好まれるのかも検証しています。
いやーめっちゃ多かった…。
猫たちの体調も考慮して、長い期間でちょこっとずつ試した結果をまるっと発表していきたいと思います!
一般的には「小粒タイプは子ねこやシニア猫に良い」とされていますが…。
結論としては
「大きさ、形で食いつきが変わることはほとんどない!」
です。
魚の形をしてたりするのもありますが、あれは猫に向けてというよりは購入する人間に向けてのアピールというだけのようです。
キャットフードの平均的な長さは10mm(1cm)ですが、子ネコが食べても別段食べづらそうではありませんでした。
硬さも計測したんですが、ほとんどのキャットフードはだいたい90HA前後という数値に落ち着いています。
これは子猫用もシニア用も変わりませんでした。
というわけで、見た目でキャットフードを選ぶ理由はあんまりありませんw
猫によっては早食いであまり噛まずに食べちゃうコとかは、大きめのキャットフードにすればいいかな…というくらい。
正直なところ、本当に重要なのは見た目ではなく素材、つまりキャットフードの原材料です。
でもそれだけじゃせっかくのデータがもったいないので、よかったらぜひ見ていってください笑
【実測写真】主要キャットフードの粒の大きさ比較をしてみた結果…!
主要キャットフードの粒の大きさ・形の実測値
商品名 | 長さ(mm) | 形状 |
COMBO 下部尿路 | 12.77 | 四葉・円錐 |
COMBO 子ねこ用 | 9.52 | 四葉型 |
COMBOプレゼントシリーズ | 12.6 | 魚 |
懐石2dishシリーズ | 12.27 | 魚・ハート |
クリスピーキッス シリーズ | 14.55 | 円形 |
シーバDUO シリーズ | 9.48 | 四角形 |
ニュートロナチュラルチョイス シリーズ | 11.41 | 円錐 |
ピュリナワン グルテンフリー シリーズ | 13.08 | 三角形 |
ヒルズサイエンスダイエットシリーズ | 10.89 | 三角形 |
三ツ星グルメ シリーズ | 8.53 | 円・四角 |
ミャウミャウ | 9.72 | テトラポット・円 |
モグニャン | 9.48 | 円柱 |
モンプチ 7種のブレンド シリーズ | 14.38 | 魚型 |
モンプチ 毛玉ケア 5種のブレンド | 10.52 | 5つ葉・ハート |
モンプチ 子ねこ | 11.2 | 魚・ハート・円 |
モンプチ ナチュラル シリーズ | 10.82 | ハート・楕円 |
ロイヤルカナン CAREシリーズ | 9.12 | 四角 |
ロイヤルカナン アロマエクシジェント | 9.45 | 円形 |
ロイヤルカナン セイバーエクシジェント | 11.84 | 三角形 |
和の究み | 8.72 | 楕円形 |
和の究み みそ汁風味 | 14.94 | 魚・楕円 |
シリーズものは、味付けが違うだけで形は変わらないので同じとしました。
小さいものは8mm、大きいものは15mm近くまであります。
結構違いますね…!
それぞれ特徴的なものを見ていきましょう。
最小のキャットフード!粒が小さかったものは8mm前後
8.53mm、円形:三ツ星グルメシリーズ
三ツ星グルメシリーズがかなり小さかったです。
小さくて薄い!
8.72mm、楕円形:和の究み
これもなかなかに小さいですね。
小さいのは安いキャットフードに多い気がします。
みんながよく買うロイヤルカナンは平均よりも粒が少し小さめ
キャットフード選びをしてると誰もが一度は買うロイヤルカナン。
アロマエクシジェントは9.45mmです。
平均よりちょっと小さいくらい。
セイバーエクシジェントは、逆にちょっと大きめ。
11.84mmもあります。
高級キャットフードの粒は大きいのか!?
素材を活かした高級キャットフードの粒はどうだろ…と気になって測ってみました。
一番有名なモグニャンはというと…9.48mm!
普通!笑
結局、やっぱりこれくらいが一番食べやすいサイズなんでしょうね。
平均が10mm前後というのも、いままで各社が培ってきた経験から導き出された最適サイズなんだと思います。
一番大きかった、クリスピーキッスシリーズ
大粒だったクリスピーキッスシリーズ。
なんと14.55mmもあります。
でかい…!
おやつ用だから大きくしたのかも。
大きいとは言っても野生の猫が食べる食物に比べたら食べやすいサイズなのは間違いないので、猫にとってはさほど違いは感じないと思います。
粒のいろんなかたち紹介
キャットフードはいろんな粒の形があります。
それらを紹介しますが、ぼくが思うに「猫は形を気にしない」です。
人間が「あら~これいろんなかたちがあってかわいい~」って思うかどうかくらいです。
高級なキャットフードほど、「形は食べやすさ重視でシンプル」「着色料を使ってないから地味」になっていきます。
基本の円・楕円形
よくある基本の円・楕円形タイプ。
四角タイプ
四角タイプもそこそこ多いです。
円錐タイプ
円をちょっと引き伸ばしたような感じ。
お薬の錠剤にも似ています。
円柱タイプ
魚タイプ
いろんな時期に撮影したので、背景が違いますが気にしないでくださいw
一応、魚型です。
三角形タイプ
三角形も意外と多い形でした。
食べづらそうな気もしますが、なぜか多い…。
実際にはとくに食べづらそうな感じでもなかったので、特に影響は問題ありません。
ハートタイプ
もう完全に食べやすさというよりは、人間に向けてのかわいいアピールですね。
安いキャットフードにありがちです。
小粒タイプは子ねこに適してるってホント?
小粒タイプは、噛む力が弱かったりまだアゴが小さい猫に適してる…と言われています。
小型種なんかも小粒タイプがいいって言われますよね。
ただ…何十匹も食べてるところを結構長いこと見てきましたが、特にそんなに粒の大きさで差はなかったなぁ…。
それよりも味が好みに合うとかそっちのほうが重要でした。
正直、そんなに大きさは気にしなくていいと思います。
小粒タイプはシニア猫におすすめってホント?
これもほとんど気にしないで大丈夫です。
高齢になると噛む力が弱くなるので、大粒のフードよりも小粒のほうがいい…って言われますけど、硬さはほとんど変わりません。
それよりも、水でふやかしてあげたりウェットフードをあげたほうが良いです。
大きさで決める必要はありません。
早食いして丸呑みする猫には大粒のフードがいいってホント?
猫によっては、ガツガツと早食いをしてほとんど噛まないコもいます。
人間でもそういう食べ方をする人はいますよね。
そういう場合は、シンプルに大粒のフードを試してみるのはアリだと思います。
でもそれよりは「量を減らして回数を増やす」ことをまず試してください。
猫の場合、早食いするのは焦っていることが原因な場合が多いです。
「早く食べないと餌を横取りされる…!」と思ってるかも。
そのため少量ですぐに食べきれるくらいの量にすれば、ゆっくりと食べてくれるようになることがあります。
もしくは「一気食いができない給餌器」にするのもアリ。
フードツリーと呼ばれる給餌器の中には、数粒しか取れないような形のものもあります。
せっかく猫が好きな味のキャットフードを食べてるのであれば、粒の大きさを気にして替えてしまうのはあまり良くありません。
回数を増やしたりフードツリーを使ってみたりしてみましょう。
小粒タイプは吐き戻しが減るってホント?
小粒タイプは吐き戻しが減るとか、大粒タイプは吐き戻しが減るとか書かれてる記事を見たことがありますが…。
これも大きさでそんなに吐き戻しが変わるとは思えません。
むしろ先程書いたように、早食いしすぎて吐き戻しがある猫は早食いしないようなあげ方をするべきです。
そして吐き戻しが多い場合、キャットフードの粒の大きさがどうこうというよりは、はやく病院につれてって診察をしてもらうのが正しい対処だと思います。
大粒タイプはブラッシング効果があるってホント?
「大粒のキャットフードは丸呑みできないから、噛み砕くしかない。そのときに歯石や歯垢を取り除ける!」という主張を見ました。
うーーん…。
冷静に考えて、そんなことはなさそう…笑
人間で例えるなら「おせんべいは固くて大きいから、たくさん食べればブラッシング効果がある!」って言ってるのと同じですよね。
あんまり効果はないと思います。
子ねこやシニア猫にあげるとき、ふやかしちゃダメってホント?
キャットフードをお湯でふやかすと噛む力が弱くなるからダメ、という記事もあります。
…うーん、ぼくは50以上の猫カフェに行ってオーナーさんたちと話してるんですけど、「ふやかすのがダメ!」って話は聞いたことがないなぁ…。
そもそもふやかしてダメなら、ウェットフードはもっと柔らかい気がするw
そんなに気にしなくていいと思います。
子ねこの場合は、普通のふやかしてないキャットフードもちょこっとづつあげてみてください。
小粒のほうが給餌量が調整しやすいってホントォ?
「小粒のほうが小さいぶん、ごはんの量が調整しやすい!」という記事がありますが…ほんとに!?
だって粒ってめちゃめちゃ小さいわけです。
10mmの粒をざらざらーってお皿に入れるのと、13mmの粒をざらざらーってお皿に入れるの、たいして違いはない気がするのはぼくだけでしょうか。
安いキャットフードほど、粒に色がついてて形が複雑なものが多いという法則
いろんなキャットフードを何十種類と買ってそれぞれを試してみたところ、なんとなくの法則がありました。
それは「安いキャットフードほど人間が見たときの色・形を気にするものが多い」ということです。
例えばこちら。
形がいろいろあって、色もいろいろです。
ハート型や魚型は、猫が「これ魚型だ!うれしいー!」とか、「ハートだ!かわいいー!」なんてなることはありません。
色も猫が食べたくなるというわけではなく、人間がみて「なんか色とりどりで良さそう」と思うだけです。
逆に高級なキャットフードを見てみましょう。
地味!w
形よりも味や匂い、食材を追求するのが猫にとって一番良いので、こだわりのキャットフードほど形はごくごく普通なものになっていきます。
別な高級キャットフードのモグニャンはこちら。
地味!
結局のところ、猫にとっていい食材を追求すると、
- 無駄な着色料を使わないので、見た目は地味になる
- 食べやすさ重視なので、形もシンプルになる
というのが最低限の特徴になってきます。
まとめ:正直、粒の大きさで食いつきが変わることはほとんどない
いろんな猫がいろんなキャットフードを食べてるところを見てきましたが、粒の大きさが重要だったりすることはほとんどありませんでした。
特に普通の成猫ならまったく気にする必要はないと思います。
むしろ、「猫の好みにあわせてあげたほうがいい」が正解です。
キャットフードを選ぶときの基準は「食材がいいものを使っているかどうか」が大事!
猫も家族の一員です。
人間が食べれるレベルの食材を使ってるキャットフードを選ぶようにしましょう。