猫と一緒に暮らすときに大切な「しつけ」の方法。
しかし!
犬のようにしつけようとしてもうまくいかないのが猫です。
猫はしつけるというよりも、お互いにルールを決めていく、という感じだとうまくいきます。
「しつけ」というある意味上から目線な感じではなく、「予防」と「準備」をしていけば、猫との共同生活はこれ以上ないくらい幸せなものになります。
実際にどうやって「予防」と「準備」をしていくのかを書いていきますので、ぜひ参考にしてみてください。
猫のしつけの極意は、「予防」と「準備」
予防:お互いにストレスがない暮らしにするために
猫は犬に較べて自由気ままですよね?
猫の習性である「束縛をされたくない」という傾向をしっかりと考え、「飼い主がしてほしくないことはそもそもさせない(予防する)」ということが大切になってきます。
それでは、「予防」の具体例をみていきましょう!
マーキング
いたるところに少量のおしっこをスプレーすることをマーキングといいますが、これの予防策はいくつかあります。
まず一番効果が高いのが、「小さいうちにやる去勢や避妊」です。
マーキングは異性にアピールする性的な行動という面があるので、去勢や避妊は非常に効果がああります。
ほかにも不安なことがあるとマーキングをしてしまうので、猫が脅威と思うものはなるべくなくしてください。
そしてマーキングは毎回同じ場所にする傾向があります。
前にしたマーキングの臭いが猫にとって刺激になり、繰り返してしまうわけですね。
そうならないように、一回マーキングした場所は徹底的に掃除をして、臭いをなるべく消してしまいましょう。
服や毛布にされてしまったときは、酵素洗剤(トップ、アタックなど)がオススメ。
ちなみに洗剤はジェルボールや液体タイプよりも、粉末タイプの洗剤が一番よく臭い&汚れが落ちます。
それでも臭いが残る場合は、漂白系の洗剤を使ってみてください。
逆にやってはいけないこと、それは「体罰」です。
マーキングをしたときに猫を叱ると、「怒られたから次は別な場所でしよう…(キリッ)」となります。
爪とぎ
お気に入りのソファやじゅうたんなどで爪とぎをされると怒りたくなりますよね。
ですが、猫にとっては爪とぎは普通の行動なので、やめさせることは難しいです。
爪とぎをしてほしくない場所には、忌避剤(きひざい)を塗る、透明なフィルムを貼るなどの予防ができます。
忌避剤というのは、猫が嫌う臭いのスプレーで(このようなもの)があります。
もしくはソファの側面などには保護フィルムを貼るという手もあります。
ものをなくしたり隠す
猫によっては収集癖のあるこもいます。
収集するものはみんなそれぞれで、ボトルキャップや靴下、リップスティック、輪ゴム、ストロー等など…。
猫がものを隠すのは本能なので、これもまたやめさせるのは難しいです。
ものを隠すのをやめさせるよりも、隠し場所を発見することが大切です。
隠し場所をちょこちょこ見て、なにかあったら回収しましょう。
猫は隠して満足するので、なにを隠したかまではあまり覚えていません。
ちなみに隠し場所は、ベッドの下、ソファの下、タンスと壁の隙間などが鉄板です。
「あれ?指輪がないぞ…」なんて時には猫が隠しそうな場所を探してみてください。
暴れる・破壊する
子猫はとくにエネルギーがありあまっているので、夜中でもドタバタ走り回ることがたびたびあります。
寝ているときに自分の上をドタドタ走られると寝ていられません(笑)
こうなったらもうしつけでどうにでもなるものではないので、猫の遊びたい気持ちを満足させてあげることが大切です。
ぼくがよくやっていたのは、ボールを投げる遊びで、ポーンとボールを投げると猫が咥えて持って帰ってきます。
ぼくのところまで来て、手元でポトッとボールを落として期待に満ち溢れた目で見てくるので、またボールを投げて、猫が咥えて持ってきて…の繰り返し。
これをしばらくやっていれば、猫も満足して寝てくれます。
噛みつく
猫が噛みつくときは、噛んだ時にすぐかまってあげるのをやめて猫から離れるのが有効です。
ただ、小さいうちの甘噛みは甘えてる証拠なので、多少はガマンしてあげたほうがいいかも。
うちの場合は、別件で叱ると、必ず甘噛してチラッとこっちを見てくるクセがありました(笑)
猫によってはちゃんと力の加減がわかっているので、血がでるほど噛んだりはしません。
もし強く噛む場合は、噛んだすぐその時にしっかり叱るようにしましょう。
大声を出すのに抵抗があるときは、猫の目の前で両手をパンッ!と合わせるのも効果があります。
ただし、猫によっては声で叱ったりしても遊んでると勘違いされることもあります。
猫の反応をみて、声で叱ってもやめない場合は最初に書いた通り構ってあげるのをやめてみてください。
朝早くに起こされる
これは猫を飼ったことがある人は大半の人が感じるあるあるです。
まだ寝たいのに、猫がにゃーにゃーずっと顔のそばで鳴いてる…あ、胸のうえで前足ふにふにしてきた…かわいい…でも寝たい…。
という葛藤をした経験はありませんか?
朝に「ごはんがほしいよー」とおねだりされても、それに反応してごはんをあげてしまうと毎朝にゃーにゃー鳴かれてしまうことになります。
朝に鳴かれても、無視をしていればそのうち猫も「おねだりだめか…」となって寝たりするようです。
…まぁ、うちの猫は餌をあげなくてもかなりしぶとくずっと鳴き続けてましたので、猫によりけりではあります。
後ろ足で蹴られる
ねこと遊んでいると、執拗に後ろ足でゲシゲシと蹴られることがあります。
これは狩猟本能によるもので、獲物を弱らせるのが目的なために何回も蹴るのです。
もちろんあなたを弱らせて食べようというわけではありませんが、本能なので仕方ありません。
結構猫も手加減してゲシゲシと猫キックを繰り出してくるのでそれほど痛くはないと思いますが、もし痛い場合はスッと離れればOKです。
本能なので叱っても効果はありません。
テーブルなどに乗ってくる
テーブルなど高いところに乗ってきてしまうときは、テーブルの端っこに両面テープを貼ってみましょう。
猫はベタベタするものがキライなので、一回そのベタベタを味わったらテーブルに乗りたいという気持ちはなくなります。
まぁ、それでもガンガンに乗ってくるこもいますので、そのときは温かい目でみてあげてください。
準備:快適な猫ライフを送ってもらうために
ここまで読んだ方はひょっとしたら気づいたかもしれませんが、猫をしつけるのではなく、猫に快適にすごしてもらうために人間ががんばる、なのです。
それを自然とさせてしまう猫の恐るべき魅力…。
先ほどまでは予防について書きましたので、次は準備について書いていきます。
トイレについて
猫は人以上にトイレについてのこだわりが強いです。
自分が気に入らないトイレは使おうとしません。
トイレを気に入ってもらえないと、部屋のいたるところでしてしまう可能性があります。
そうならないように、猫に気に入ってもらえるトイレを作ってあげましょう。
ステキなトイレの特徴は「トイレ本体(容器)」「砂」「置き場所」の3つです。
トイレ本体(容器)の数ですが、猫の数+1が最適だと言われています。
とはいえ、ぼくが飼ってた時は、普通に一つのトイレだけで粗相をすることもなくぜんぜん大丈夫でした。
猫によってかなり個体差があるので、トイレを覚えるのがニガテな猫には辛抱強く訓練するようにしましょう。
トイレ容器は大きく2タイプ:ノーマルタイプ
ノーマルタイプは猫砂がおしっこで固まるタイプのものを使用します。
おしっこで固まったものを、付属のしゃべるですくい取ります。
トイレ容器:二層式タイプ
二層式は、上に固まらないタイプの砂、下にはおしっこを吸収するためのシートを敷きます。
それぞれのメリット
固まる砂のノーマルタイプは、おしっこをすると目に見えて砂が固まるために、おしっこの回数をチェックするのには便利です。
二層式のほうは、おしっこをしたシートを捨てるだけなので、非常にラク。(うんちはどっちにしろ拾って捨てなきゃですが)
さらに砂が減りづらいというメリットもあります。
ぼくはどちらも使ったことがありますが、二層式のほうが最終的にめんどくさくなくてオススメです。
トイレの設置場所
トイレの設置場所でオススメなのは、ベッドがある寝室です。
静かで落ち着いて排泄できるというのが大きなポイントなので、そういう点では寝室が最適なんですよね。
ほかにも洗面所なども良いと思いますが、洗濯機が動いている間は振動と音がスゴいので、猫にとってはストレスになってしまうかも。
逆にリビングや玄関などは人の出入りが激しく落ち着いてトイレにいれない環境になってしまうのでやめましょう。
トイレのしつけは一番最初が重要
猫の本能として、廊下などつるつるしたところよりも、砂があるところが一番おしっこをしたい場所になります。
ですので、猫がトイレに行きたそうな雰囲気になったらすぐに猫トイレにつれていきましょう。
一回トイレに使ったあとはずっとそこを使い続けます。
もし別な場所でしてしまった場合は、おしっこを拭いたティッシュを猫トイレに入れておくと、臭いを元にそこで次からしてくれるようになります。
ぼくの場合は猫トイレで一回目からできたので、トイレで困ることはありませんでした。
二回目以降にもトイレ以外でしてしまう場合は
そういった場合は、トイレに問題があることが多いです。
例えば、シートを変えてなかったり、うんちがそのままだったりして、衛生面が悪かったりしていませんか?
もしくは環境的に猫が落ち着けない場所においていませんか?
上記の条件をクリアすることで、猫もおちついてトイレで用を足せるようになりますよ!
爪とぎ
爪とぎのアイテムは、実は結構いろいろな種類があります。
いわゆる普通のダンボール爪とぎや、
紐タイプの爪とぎ、
変わった形の爪とぎなど、これでもかと種類があります。
猫によって好みがかなり違いますので、飼っている猫が満足してくれる爪とぎを見つけるまではいろんなものを試してみてください。
爪とぎを置く位置
家の中で爪とぎ跡があるソファや壁の位置こそが、猫が爪とぎをしたい場所です。
その場所に爪とぎを置いてみましょう。
ソファで爪をとがれることが少なくなる…はずです。
経験談でいえば、猫によっては爪とぎがあるだけでほかの場所では爪とぎをしなくなったこともあります。
もし爪とぎにまったく猫が興味を示さなかった場合、爪とぎにまたたびをこすりつけるのも良い作戦です。
ねこのしつけまとめ
いやー自分で思い出しながら書いてて思ったんですけど、ねこをしつけてるのか、ねこにしつけられているのかわかりませんね。
ですが、どっちにしろねこも自分もお互いが気持よくストレスなく生活できるのが一番です。
猫のストレスにならないような環境つくりをがんばってしていきましょう!