実際に40種類以上のキャットフードを保護した猫たちに食べてもらって、その動画を撮影して検証してみました。
結論としては、キャットフードの美味しさ=食いつきの良さは「匂い」、食べ始めてからは「素材の味」が重要です。
その匂いと味は大きく2種類にわかれます。
- 1つ目は、人工的に作られた匂いと味のキャットフード(コスパ重視タイプ)
- 2つ目は、素材本来の匂いと味のキャットフード(食材重視タイプ)
人間のごはんで例えると、「ポテトチップスの焼き肉味」と「本物の焼き肉」の差に近いものがあります。
どっちも美味しいのですが、毎日食べるごはんとして考えると、できれば素材本来の味を楽しんでもらいたいところ…。
でもジャンクフードやスナック菓子も捨てがたい美味しさがありますよね。
というわけで、今回はその2種類に分けてそれぞれのランキングを作ってみました。
ランキングの根拠となる「猫たちの食いつき」は動画でも撮影しているので、ぜひ参考にしてみてください!
食いつきは2種類で決まる!キャットフードおいしさランキング
食いつきの良さは作れる!人工的な匂いと味はコストが安い
キャットフードメーカーの努力のおかげで、猫が食いつく匂いと味はかなり研究されてきています。
そのため安いキャットフードでも匂い付けや味付けをすることで、食いつきがかなり良いものも出てきています。
基本的にキャットフードは、「総合栄養食」と書かれていれば安くても栄養価はバッチリ問題ありません。
キャットフードとお水だけで大丈夫です。
ただ、安いキャットフードは穀類(とうもろこしや小麦など)の肉食動物が食べない食材が多く含まれていることがあるので要注意。
少量の穀類なら通常は猫も問題なく消化できますが、大量に入っていたり消化がニガテな猫にはかなりの負担となってしまいます。
毛玉対策なんて書かれているものもあるけど、それがどういう意味なのか知ってる方は少ないはず
こちらの記事でしっかりと解説してみたわ
食材の良さは猫もわかる!食いつきが良くて健康にも配慮
食材に本物のフレッシュなチキン(ぼくらが普段、スーパーで見るような鶏肉など)やサーモンなどを食材にしているキャットフードは、人工的な香りをつけずとも猫たちの食いつきはかなり良かったです。
これはドライタイプのカリカリでも同じで、食材が良いキャットフードほど猫たちの集まり方がすごかった印象でした。
ランキングにもしていますが、撮影してるときの猫の集まりっぷりがすごかった…!
あと美味しいキャットフードほど、食べ終わったあとも猫たちがぼくに「まだ欲しいな~」って感じでおねだりしてきます。
「うちのコは高いキャットフードはぜんぜん食べなくて、安いほうが食いつきがいいのよね」という猫のちょっと心配な原因とは
猫によっては、ハイグレードなキャットフードには見向きもしないコもいます。
本来であれば、食材にしっかりといいお肉やお魚を使ってるもののほうが本能的に選ぶはず。
そうならないのは、人工的な濃い味付けになれてしまっている可能性があります。
ぼくら人間も濃いものを食べ続けると舌がばかになっちゃいますよね。
それと同じで、猫も濃いものを食べ続けると素材の味を活かしたごはんの旨味がわからなってしまうことがあります。
濃い味付けはそれだけ塩分が強かったりすることも多く、積極的におすすめはしません。
とはいうものの、ぼくが猫たちにいろんなキャットフードを食べてもらった感じでは、特にそんなに濃い味付けしかダメになっちゃったコはいませんでした。
毎日、安くて濃いものを選ばないようにすれば、オヤツ程度にあげるのは大丈夫だと思います。
普段あげるのはやはり食材の質を重視したキャットフードがおすすめです。
食材重視タイプの美味しいキャットフードランキング
新鮮な食材にこだわり、素材の味や香りを活かしたキャットフードが上位に来ました。
各レビューの動画を見てもらうとわかるのですが、猫たちの食いつき、食べる速度、食べてる最中のほかのそわそわしてる猫たちなど「このキャットフードは本当に美味しいんだろうな」と思わせる要素があります。
ちなみに食材重視のキャットフードでも、1日あたりの価格は安いキャットフードと100円も違わなかったりします。
人間のおやつ一つ分くらいしか変わらないので、家計を圧迫しません。
グランツ キャットフード
- なかなかいい食いつきを見せたキャットフード
- 天然素材だけなのに香りがよく、猫たちがすぐにやってくる
- 素材の73%がチキンとサーモン
総合評価(5点満点) | 4.9点 |
原材料の良さ・こだわり | 4.8点 |
食いつきの良さ | 5点 |
対象年齢 | 全年齢 |
主原料 | チキンとサーモン |
その他の原料 | さつまいも、じゃがいも、サーモンオイル等 |
100gあたりのカロリー | 375g |
100gあたりの価格 | 約233円(定期購入で安くなる) |
原産国 | イギリス |
ジャガー キャットフード
- 8匹の猫たちに食べてもらった結果、みんなに大好評で最高の食いつき
- 動物性タンパク質が非常に多く、猫の本能に訴えかける感じ
- 主原料はチキン、カモ、サーモン、マス
総合評価(5点満点) | 4.9点 |
原材料の良さ・こだわり | 4.8点 |
食いつきの良さ | 5点 |
対象年齢 | 全年齢 |
主原料 | 骨抜きチキン生肉、カモ生肉、乾燥チキン、生サーモン、生マスなど |
その他の原料 | じゃがいも、卵、さつまいもなど |
100gあたりのカロリー | 383.5g |
100gあたりの価格 | 約285円(定期購入で安くなる) |
原産国 | イギリス |
ニュートロ ナチュラルチョイス アダルトターキー
- 主原料がターキー(七面鳥)のプレミアムキャットフード
- 人工的な着色料や化学合成物は不使用
- 主原料のターキーがどれだけ入ってるかは不明
総合評価(5点満点) | 3.8点 |
原材料の良さ・こだわり | 3.8点 |
食いつきの良さ | 4点 |
対象年齢 | 1歳から |
主原料 | ターキー、チキンミール |
その他の原料 | 粗挽き米、エンドウタンパク、玄米 |
100gあたりのカロリー | 375キロカロリー |
100gあたりの価格 | 226円(購入時) |
原産国 | 米国 |
モグニャン キャットフード
- 原材料の63%が白身魚
- 魚の匂いがかなり強く、かつお節系の匂いが好きな猫におすすめ
- グレインフリー(穀物なし)で消化にも良い
総合評価(5点満点) | 4.2点 |
原材料の良さ・こだわり | 4.5点 |
食いつきの良さ | 4.0点 |
対象年齢 | 全年齢 |
主原料 | 白身魚 |
その他の原料 | りんご、かぼちゃ、クランベリー、さつまいも等 |
100gあたりのカロリー | 365キロカロリー |
100gあたりの価格 | 約264円(定期購入で更に安くなる) |
原産国 | イギリス |
コスパ重視タイプの美味しいキャットフードランキング
安いキャットフードの中で一番食いつきが良かったのは、シーバDUOシリーズです。
これはほとんどの猫が好きなんじゃないかな…ってくらいの食いつきっぷりでした。
ただカロリーも最上級に高く、人間と同じで「カロリーが高いものは美味しく感じる傾向がある」ようです。
シーバDUO 贅沢シーフード味セレクション
- シーバDUOならではの食いつきの良さ
- カロリーはトップレベルの高さ
- 中を割るとクリーミーで全体的にやわらかい
総合評価(5点満点) | 3点 |
原材料の良さ・こだわり | 2点 |
食いつきの良さ | 3.8点 |
対象年齢 | 1歳から |
主原料 | チキンミール、豚副産物、チキンエキスなど |
その他の原料 | とうもろこし、米、小麦、油脂類など |
100gあたりのカロリー | 405キロカロリー |
100gあたりの価格 | 124円(購入時) |
原産国 | タイ |
シーバDUO香りのまぐろと味わい鶏ささみ味
- 二層構造になっていてこだわりがあるが、単価は高い
- 猫たちの食いつきは良かった
- カロリーがかなり高い
総合評価(5点満点) | 3点 |
原材料の良さ・こだわり | 2点 |
食いつきの良さ | 3.8点 |
対象年齢 | 1歳から |
主原料 | チキンミール、家禽ミール、牛、羊副産物など |
その他の原料 | チキンエキス、ささみエキス、とうもろこし、米、油脂類等 |
100gあたりのカロリー | 405キロカロリー |
100gあたりの価格 | 161円(購入時) |
原産国 | タイ |
モンプチ毛玉ケア 5種のブレンド
- 猫たちの食いつきは良かった
- 原材料が安いキャットフードによくある穀類、家禽ミール主体
- 毛玉ケアは過度の期待は禁物(医療用の食事ではない)
総合評価(5点満点) | 2点 |
原材料の良さ・こだわり | 1.2点 |
食いつきの良さ | 3.5点 |
対象年齢 | 1歳から |
主原料 | 小麦、米、コーングルテンミール、シリアルブラン等 |
その他の原料 | 家禽ミール、動物性油脂、大豆ミール、セルロース等 |
100gあたりのカロリー | 338キロカロリー |
100gあたりの価格 | 66円(購入時) |
原産国 | オーストラリア |
モンプチナチュラル白身魚とチキンの贅沢
- モンプチの中でもかなり食いつきの良いほうだった
- 白身魚とコーングルテンの割合が多い
- 無着色・無香料
総合評価(5点満点) | 3.5点 |
原材料の良さ・こだわり | 3.2点 |
食いつきの良さ | 3.5点 |
対象年齢 | 1歳から |
主原料 | 白身魚、コーングルテン、とうもろこしなど |
その他の原料 | チキンミール、大麦、牛脂、脱脂大豆など |
100gあたりのカロリー | 381キロカロリー |
100gあたりの価格 | 98円(購入時) |
原産国 | アメリカ |
サイエンスダイエット インドアキャット
- 低カロリーで、100gあたり315キロカロリーしかない
- 着色料は不使用
- 食べる速度がちょっと遅かったので飽きやすい猫はいるかも
総合評価(5点満点) | 3点 |
原材料の良さ・こだわり | 3点 |
食いつきの良さ | 3.5点 |
対象年齢 | 1~6歳 |
主原料 | チキン、ターキー、とうもろこし |
その他の原料 | 米、コーングルテン、セルロース、チキンエキス等 |
100gあたりのカロリー | 315キロカロリー |
100gあたりの価格 | 121円 |
原産国 | チェコ |
銀のスプーン三ツ星グルメ お魚味クリーム
- おやつとしては悪くないキャットフード
- 価格は100gあたりだとプレミアムキャットフード並み
- クリームがカリカリにかかっている
総合評価(5点満点) | 3点 |
原材料の良さ・こだわり | 2.2点 |
食いつきの良さ | 3.5点 |
対象年齢 | 1歳から |
主原料 | チキンミール、ポークミール、ビーフミール、チキンエキス |
その他の原料 | とうもろこし、小麦粉、油脂類 |
100gあたりのカロリー | 390キロカロリー |
100gあたりの価格 | 172円(購入時) |
原産国 | 日本 |
COMBOプレゼント歯の健康と口臭ケア
- おやつ用なので超少量
- 100gあたりの価格にするとものすごく高い
- 歯の健康や口臭ケアは気休め程度
総合評価(5点満点) | 2.5点 |
原材料の良さ・こだわり | 2点 |
食いつきの良さ | 3.5点 |
対象年齢 | 全年齢 |
主原料 | 穀類(とうもろこし、コーングルテンミールなど) |
その他の原料 | チキンミール、牛肉粉、豚肉粉、チキンレバーパウダー等 |
100gあたりのカロリー | 366キロカロリー |
100gあたりの価格 | 457円 |
原産国 | 日本 |
食いつきが良いキャットフードでも、猫にとって良いとは限らない
猫がお気に入りで食べてるからと言って、それが猫にとっていいキャットフードとは限りません。
カロリーが高いキャットフードをおやつであげすぎれば太っちゃいますし、チャオちゅーるのほとんどは一般食で、猫に必要な栄養は入っていません。
穀類が多いキャットフードは消化にも悪いですし、着色料をガンガン使っているものもあります。
人間も、ケーキが好きだからと言って毎日それだけを食べたりしませんよね?
人間がジャンクフードを食べまくってどうなるかドキュメンタリー映画にしたものがありました。
ファーストフードを食べ続けた結果、
- 2日目でさっそく吐く。
- 5日目で体重が5キロ増え、うつ状態になる。マクドナルドのメニューを食べないとやだるさや頭痛を覚えるようになる。(中毒症状)
- 10日頃、性欲が減退する。
- 20日頃、動悸が早くなる。医者に聞いたところ、肝臓が脂肪肝という病気になりかけていると診断される。
- 30日たった時には、体重は11キロ増加、コレステロール値も上昇、体脂肪率は11%から18%になり、心臓病の危険性も2倍になった。
という最悪なことに。
キャットフードで総合栄養食の場合はここまで極端になることはないと思いますが、人間も猫も、いい食材を使ったものを食べるに越したことはありません。
長生きするキャットフードってなに?
これはなかなか難しい話題ですが、「うちの猫は安いキャットフードをあげ続けて15年生きたから安くても大丈夫」というアドバイスは鵜呑みにはできません。
なぜなら猫によって体の丈夫さ、遺伝的な強さは違うからです。
人間だって、たばこをかなり吸ってるのに100歳超える人がいますよね。
でも、たばこを吸う人と吸わない人だったら吸わない人のほうが長生きする確率は上がります。
キャットフードもそれと一緒で、できるだけ猫本来の食事、つまり肉食動物が食べるものを主原料にしたキャットフードをあげるほうが、長生きする確率は高くなるとぼくは思っています。
ということは、新鮮なお肉やお魚を主原料に使ったキャットフードが良いということ。
お魚味やお肉味と言った味付けだけの安いキャットフードよりも、本物素材を使ったキャットフードのほうがいいんじゃないかなという結論です。
こっちの記事でわかりやすく書いたから、ぜひ読んでみてね
大切なのは、飼い主が食材を理解してあげること
安いキャットフードにせよ、高いキャットフードにせよ、大切なのは「原料にどんなものを使っているのか理解すること」です。
安いキャットフードは○○産まぐろ味と書かれていても、まぐろはほとんど入っていません。
フィッシュパウダーを使ってまぐろっぽい味付けにしているだけです。
キャットフード、とくにドライタイプは見た目がどれも一緒なので原材料も変わらないように思えますが、実際はまったく違います。
それこそ、うまい棒チーズ味とモッツァレラチーズくらい違います。
猫は家族。家族に食べさせたいごはんとは
大事なことは、「猫は自分でごはんを選べない」ということ。
大切な家族である猫の食事は、飼い主であるあなたが選ぶものがすべてです。
どんな食材を使ったキャットフードをあげるのかは、飼い主がしっかりと選ばなければいけません。
愛する猫の長生きを願って、後悔のない食事をさせてあげましょう!